スタインウェイのピアノは、世界中の演奏家や愛好家から憧れの存在として知られています。「スタインウェイ 値段」と検索する方の多くは、その品質と価格のバランス、購入時期、中古と新品の違いなど、さまざまな情報を比較検討していることでしょう。
この記事では、スタインウェイピアノの値段や新品価格をモデル別に整理し、中古相場の傾向や最高価格に至る特別モデルの実例も紹介します。また、スタインウェイがなぜ高いのか、その理由についても製造背景やブランド価値など多角的に解説していきます。
購入を真剣に検討している方はもちろん、スタインウェイに興味を持ち始めた方にも役立つ内容になっていますので、ぜひじっくりお読みください。
こんな方におすすめ
- スタインウェイの価格帯の最新情報を知りたい
- 新品と中古の価格差を比較したい
- なぜスタインウェイが高いのか知りたい
- 将来的な資産価値として興味がある
スタインウェイピアノの新品価格(モデル別)
まずはスタインウェイ&サンズ社製ピアノの新品価格をモデル別に整理します(価格は2025年2月時点)。スタインウェイにはグランドピアノとアップライトピアノがあり、日本国内で流通する新品は主にドイツ・ハンブルク工場製です。
以下の表に、代表的なモデルの税込標準価格を一覧にしました。
グランドピアノ新品価格一覧(2025年)
モデル | 奥行き | 標準価格(税込) | 製造元 |
---|---|---|---|
S-155 | 155 cm | 17,017,000 円 | ハンブルク製 |
M-170 | 170 cm | 17,787,000 円 | ハンブルク製 |
O-180 | 180 cm | 20,493,000 円 | ハンブルク製 |
A-188 | 188 cm | 22,605,000 円 | ハンブルク製 |
B-211 | 211 cm | 25,971,000 円 | ハンブルク製 |
C-227 | 227 cm | 29,744,000 円 | ハンブルク製 |
D-274 | 274 cm | 41,613,000 円 | ハンブルク製 |
※上記は黒塗装艶出し仕上げの価格です。スタインウェイのグランドピアノは最小モデルSでも1700万円超、コンサートグランドの最高峰モデルDは4億円超と、非常に高価であることが分かります。
アップライトピアノ新品価格一覧(2025年)
モデル | 高さ | 標準価格(税込) | 製造元 |
---|---|---|---|
K-132 | 132 cm | 10,417,000 円 | ハンブルク製 |
スタインウェイのアップライトピアノは現行ではK-132(高さ132cm)のみで、1,041万7,000円と1千万超えの価格設定です。一般的な国産アップライト新品(数十~百数万円程度)と比較すると桁違いですが、スタインウェイではグランド・アップライトを問わず全てが最高級機種という位置付けになります。
「スタインウェイといえばどれも同じ高級品」であり、ヤマハやカワイのように廉価モデルは存在しません。
なお、スタインウェイにはニューヨーク工場製もありますが、日本で正規に流通する新品は主にハンブルク製です。また、仕上げ(艶消し塗装や木目仕上げ)や特注仕様によっても価格は変動します。
価格は為替変動やメーカー事情で予告なく変更されるため、最新情報は正規販売店に確認するとよいでしょう。
スタインウェイ中古ピアノの価格相場
新品同様に高額なスタインウェイですが、中古市場ではどの程度の価格帯になるのでしょうか。結論から言えば、中古でも数百万円単位の予算が必要です。モデルや製造年代、状態によって幅はありますが、概ね新品価格の半額かそれ以下で売られる場合が多いとされています。
たとえば人気モデルB-211(新品約2,600万円)の中古は、年代を問わずおよそ900万円前後が一つの目安です。
ただし中古でも状態が良い高年式のものや、外装が希少な木目仕上げ・特注デザインのものは、中古でも1,000万円以上の値が付くケースもあります。
逆に言えば、「新品同様に近い中古」や「特別モデルの中古」は高価で、新品の半額には収まりません。
スタインウェイ中古購入の際に留意すべきは、コンディションと整備状況です。製造から数十年が経過したピアノはそのままでは使用が難しく、アクション部品や弦など消耗品の交換・調整が不可欠です。
状態の悪い中古が「安い」のには理由があり、内部に手が入っていない場合、結局購入後に多額の修繕費がかかることもあります。
安価な中古にはそれ相応のリスクが伴うことを認識し、価格だけで飛びつかないことが肝心です。専門業者によるオーバーホール済みか、純正部品が使われているかなどもチェックポイントになります。
一方で、適切に修復すれば中古スタインウェイは新品に勝る魅力を放つ場合もあります。近年、コンサートホールでも古いスタインウェイを買い替えず約300万円の予算でリニューアル再生して使い続ける例が増えています。
往年のスタインウェイ特有の豊かな音色に惚れ込み、あえて昔のピアノを探すピアニストもいるほどです。このように中古の価値は単に価格の安さだけでなく、「その個体が持つ音の個性」や「歴史的価値」によって評価される面もあります。
なお、スタインウェイ製品はアップライトも中古市場に出ることがあります。アップライトK-132新品は約1,000万円でしたが、中古では500~600万円台から見受けられます。
とはいえ玉数が少ないため、状態の良いものは稀少です。総じてスタインウェイの中古は国産新品より高額ですが、新品価格の高騰も相まって「割安感」が出てきている側面もあります。
スタインウェイはなぜ高い?
スタインウェイが他社ピアノと比べて高額な理由は、大きく分けて品質への徹底したこだわりとブランド戦略にあります。その価格には「世界最高のピアノ」を作り上げるためのコストが余すところなく反映されています。
①選び抜かれた素材と伝統的製法
スタインウェイは良いピアノを造るために必要な最良の材質・材料を惜しみなく投入します。
響板(サウンドボード)には厳選された高級木材(北米産の高品質スプルースなど)を使用し、乾燥・熟成に数年をかけます。フレームは頑丈な鋳鉄、鍵盤には特殊素材アイボライト(象牙調合成材)など、耐久性と音響に優れた素材を使用しています。
さらに製造工程の要所要所で熟練職人の手作業を取り入れ、細心の調整と整音が行われます。1台のグランドピアノに組み込まれる部品は約12,000点にも及び、組み上げには約1年もの歳月が費やされるといいます。大量生産品のような効率優先ではなく、妥協なきクラフトマンシップがスタインウェイの品質を支えているのです。
こうした手間のかかるピアノ造りには当然コストが伴い、そのぶん価格も高額になります。しかし、「最高級ピアノ」を生み出す対価と考えれば、他の高級楽器と比べても決して不当ではないといえるでしょう。
実際、ベーゼンドルファーやファツィオリといった海外の最高級ピアノも同程度の価格帯であり、スタインウェイだけが特別高いわけではありません。
②生産台数の希少性
スタインウェイは世界中で需要がありますが、あえて年間約1,500台程度に生産台数が抑えられています。ニューヨークとハンブルクの二拠点合計でもこの規模で、需要に対して供給が潤沢というわけではありません。
1台1台を丁寧に作り上げるため大量生産はできず、結果として市場では希少価値の高い楽器となります。日本などでは一時、年間200台ペースでスタインウェイが販売されていた時代もありましたが、近年は電子ピアノ普及や経済状況の影響もあって販売数が減少しています。限定的な生産・流通ゆえに新品価格は強気に設定され、また中古市場でも高値が維持されやすいのです。
③ブランドの威信と支持
1853年創業のスタインウェイ&サンズは、現代ピアノの基礎を築いた128の特許技術を誇り、170年近くトップブランドとして君臨してきました。その歴史と伝統に裏打ちされたブランド価値は計り知れません。
世界中の偉大なピアニストたちがスタインウェイを愛用しており、「毎年世界各地のコンサートで約95%以上のピアニストがスタインウェイを使用する」という同社の宣伝文句もあながち誇張ではありません。
演奏者から選ばれ続けるピアノであること自体が品質と価値の証明であり、その知名度と信頼感が価格プレミアムとして乗せられています。加えて、スタインウェイはスタインウェイ・アーティスト制度(同社と契約しスタインウェイのみを公演で使用する世界の著名ピアニストたち)を通じたマーケティング戦略でもブランドイメージを高めています。
高級車メーカーがレースや著名人起用でブランドを高めるのと似て、スタインウェイもまた「絶妙なブランド戦略」でその地位を揺るぎないものにしているのです。
④流通とサービス
日本国内でスタインウェイを購入できるのは限られた正規販売店や直営店のみです。輸入楽器ゆえの関税・輸送コスト、そして販売時のアフターサービス(調律や保証)の充実も価格に反映されています。
近年では東京・北青山に直営店「スタインウェイ&サンズ東京」がオープンし、高級感あるショールームで顧客体験を提供しています。都心の一等地にショールームを構えること自体、ブランド力と同時にそれだけの販売経費を要することを意味します。
円安など為替の影響も無視できません。スタインウェイの国内標準価格表にも「為替変動等で予告なく変更される」旨の注意書きがある通り、輸入品である以上円相場が価格に直結します。近年の円安基調により価格が押し上げられている面もあるでしょう。
以上のように、「スタインウェイが高い理由」は素材・製造・ブランド・流通のあらゆる観点から説明できます。要約すれば、「最高の音と芸術性を追求した結果生まれるコスト」と「ブランドが築いてきた揺るぎない地位」が、その高額なプライスタグを支えているのです。
世界で最も高額なピアノと日本で1番高いピアノ
ピアノの世界にはスタインウェイをも超える驚異的な価格の逸品が存在します。ここでは関連キーワードにも挙がった、「世界一高いピアノ」「日本で1番高いピアノ」がそれぞれいくらなのかを見てみましょう。
世界で最も高いピアノは?
現在、世界最高額で取引されたピアノとして知られるのは、カナダのハインツマン社製「クリスタルピアノ」です。このピアノは透明なアクリル製ボディを持つ特別仕様のグランドピアノで、2008年北京オリンピックの開会式で演奏されたあと、オークションに出品されました。
その落札価格は約3.2億円(320 million円)にも達したと伝えられています。まさに桁外れの値段で、世界で一番高いピアノとしてギネス級の存在です。
他にも歴史的価値が価格を吊り上げた例として有名なのが、ビートルズのジョン・レノンが愛用していたスタインウェイ製アップライトピアノ(モデルZ-114)です。ジョン・レノンが名曲「イマジン」を作曲する際に使用したこのピアノは、2000年のオークションで2億3,200万円もの価格で落札されました。
落札者は英歌手ジョージ・マイケルで、このニュースは当時世界中で話題となりました。このように著名人の使用したピアノや一点物の特別モデルは、美術品さながらの超高額で取引されることがあります。
ではスタインウェイそのもので世界最高額のものは何かというと、実は同社の特注モデルにも数百万ドル級のものがあります。例えばスタインウェイがかつて製作した美術工芸品ピアノ「アルマ・タデマ」(19世紀の画家タデマのデザインを再現した限定モデル)は、1997年に約120万ドル(当時で約1億3千万円)で落札されました。
また、現代でもスタインウェイはArt Case(アートケース)シリーズと呼ばれる特別装飾モデルを製作しており、金箔で覆われたモデルや名画をあしらったモデルなど、その価格は数千万円から1億円超えになるともいわれます。
これらは実用の楽器であると同時に芸術作品・コレクターズアイテムであり、ピアノという枠を超えて取引される世界です。
日本で最も高いピアノは?
日本国内で「一番高い」と話題になったピアノとしては、X JAPANのYOSHIKI氏が使用するクリスタルグランドピアノが挙げられます。国産メーカーのカワイがYOSHIKIモデルとして2018年に世界5台限定発売した透明ピアノで、その販売価格は1億円でした。
幕張メッセでの無観客ライブでYOSHIKI氏が演奏したことで有名なあのピアノが商品化されたもので、カワイ史上最高額のピアノとして大いに話題になりました。実際には海外ファンが購入し、日本からシンガポールに届けられたそうですが、「1億円のピアノが売れた」というニュースは日本でも大きく報じられました。
一方、純粋に日本国内で流通している新品ピアノの中で最も高額なものは何かといえば、先述の**スタインウェイD-274(コンサートグランド)**がその一つでしょう。税込約4,161万円という価格は、一般市場で入手可能な新品ピアノとしてはトップクラスです。
同じく世界三大ピアノと称されるベーゼンドルファー社でも最大モデル「インペリアル」がありますが、その日本での新品価格は2,250万円程度とスタインウェイDの半分ほどです。
このように、日本で買える最高級ピアノ=スタインウェイのフルコンサートモデルと言っても過言ではありません。特注品や限定品を除けば、スタインウェイD-274こそ国内最高額クラスのピアノと言えるでしょう。
為替と価格推移を踏まえた将来展望
スタインウェイの価格動向や資産価値は、購入を検討するうえで非常に重要な判断材料です。とくに中長期の視点で見たとき、価格がどのように変動してきたか、今後どのような要因に影響されるのかを把握しておくことは、冷静な検討につながります。
スタインウェイ社は近年、ほぼ毎年のように値上げを行っており、モデルによっては1年間で100万円以上の価格上昇が見られることもあります。例えばB-211モデルでは、実際に1年間で145万円の値上げがあった例が確認されています。値上げ幅は年によって異なるものの、数十万円単位で上昇する傾向が続いています。
また、過去に価格が下がったことはほとんどなく、少なくとも近年では値下がりの前例はありません。これには欧米の人件費上昇、材料費高騰、円安の影響などが複合的に作用しています。木材価格の高騰や物流費の増加といったグローバルな要因も、価格を押し上げる背景として挙げられます。
具体的な推移を見ると、2013年時点でのB-211の税込価格は約1,179万円(当時消費税5%)でしたが、2023年には約1,958万円(消費税10%相当)と推定されます。10年間で約800万円の上昇です。消費税の変化を加味しても、実質的な値上がりは大きいといえるでしょう。
このような動きから、スタインウェイは単なる消費財というよりも、長期的な価値を維持する資産に近い性質を持つと評価されることがあります。中古市場でも、状態の良い個体は高値を保っており、モデルやコンディションによっては購入価格と同等かそれ以上で取引されるケースも見られます。
また、世界的に流通量が限られ、生産台数も多くはないため、一定の希少価値があります。アンティーク市場での評価や、長期使用に耐えうる構造なども相まって、実用的でありながら資産的な側面を兼ね備えた楽器と言えるでしょう。
スタインウェイの導入を検討する際には、価格動向に加え、自身の演奏スタイルやライフステージ、空間的な制約、維持管理の体制なども含めて、総合的に判断することが大切です。
「今が買い時かどうか」は一概には言えませんが、これまでの価格推移や今後の見通しを踏まえると、将来的に値下がりを待つという選択肢はあまり現実的ではないかもしれません。少なくとも、長期的視点を持った上での判断が求められる買い物であることは間違いありません。
スタインウェイの値段 2025年最新版|価格と価値を総まとめ
いかがでしたか?スタインウェイの価格やその背景を整理することで、購入検討の判断材料が明確になってきたかと思います。以下に要点を簡潔にまとめましたので、参考にしてください。
本記事のポイント
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025年時点のS-155の新品価格は1,701万円
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コンサートモデルD-274は4,161万円と最高額クラス
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現行アップライトモデルK-132も1,041万円を超える高価格帯
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すべての新品モデルはドイツ・ハンブルク製が中心
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廉価モデルは存在せず、全モデルが高級仕様
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中古B-211は900万円前後が一つの価格目安
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高年式や希少外装の中古は1,000万円超になることもある
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中古でも整備状況によっては新品に匹敵する価値がある
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オーバーホール済み中古は購入後の安心感が高い
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年間生産台数は約1,500台と非常に少なく希少性が高い
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製造には約1年かかり、部品点数は12,000点以上
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高品質な素材と熟練職人の手作業が価格の背景にある
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世界的ブランド価値が価格を支える大きな要因となっている
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為替や輸送コストも価格に影響する外部要因である
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中長期的には値上がり傾向が続くと予測されている
参考資料