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海の上のピアニストは実話?実在の人物がモデル?映画の魅力に迫る!

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こんにちは!シェリーです。今回は私の大好きなピアノ映画「海の上のピアニスト」の魅力をお伝えします。

「海の上のピアニスト」は実話?と気になる方も少なくないと思いますが、フィクションであり主人公も実在の人物ではありません。にもかかわらずリアルな印象を受けるのは、実在の人物をモデルにしたキャラクターが登場するからかもしれません。

本記事では、映画のあらすじ、主人公1900が恋に落ちた少女の紹介、映画を彩る楽曲一覧、そして1900がなぜ船を降りない理由についての考察を深掘りします。また、有名曲「愛を奏でて」のおすすめピアノ楽譜もご紹介します。

すでに「海の上のピアニスト」をご覧になった方も、これから観る予定の方も、参考にしていただければ幸いです。※ネタバレが含まれますのでご注意ください。

記事の概要

  • あらすじ
  • 劇中の印象的な音楽を紹介
  • 楽曲一覧:日本盤とイタリア盤サントラの違いについて
  • 「愛を奏でて」のおすすめアレンジ楽譜を紹介
  • 主人公が恋に落ちた少女について
  • 主人公が船を降りない理由について考察

同じくピアノがテーマの映画『戦場のピアニスト』については、こちらの記事で詳しく解説しています。筆者の演奏動画も紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。


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映画「海の上のピアニスト」は実話か?その魅力に迫る!

あらすじ

「海の上のピアニスト」は、1900年に豪華客船ヴァージニアン号で見つかった孤児、ダニー・ブードマン・T.D. レモン・ナインティーンハンドレッド(以下、「1900」とします)の一生を追った映画です。1900が見つかった時、小さなレモン箱に置かれていたことが、そのユニークな名前の由来です。映画は彼が一生を船上で過ごし、外の世界に一度も足を踏み入れないまま、船内のピアニストとして才能を開花させた様子を綴っています。

1900の音楽は、船上での生活を豊かにし、乗客たちの心を動かしました。1900との交流を通じて築かれる友情や、一目見て心を奪われた少女への恋心が、1900の演奏に新たな情熱をもたらします。その恋心は、彼の音楽にさらなる深みを加え、観る者にもその感動を強く伝えます。

「海の上のピアニスト」は、1900の孤独感、天賦の才能、そして他人との心温まる繋がりを通じて、孤独、友情、愛の深さを感動的に描き出しています。

実話ではない?美しいフィクションの物語

『海の上のピアニスト』はその美しいストーリーと感動的なシーンで私たちを深く引き込みますが、実は完全なフィクション映画であり、主人公1900というキャラクターは架空の人物です。

1900が船上で生涯を送るという設定は、非常にロマンチックでありながら、私たちに人間の孤独、限界、そして夢や希望について考えさせるものです。

ジュゼッペ・トルナトーレ監督の卓越した想像力とクリエイティビティが息づくこの作品は、エンニオ・モリコーネの感動的な音楽と共に、単なるエンターテインメントを超えた芸術作品として、私たちに心に残る体験をもたらします。実話ではなくとも、この映画が持つ感動は疑いようのないものです。

「戦場のピアニスト」とは名前が似ているけれど、そちらは実在したピアニストがモデルになっている、実話を基にした映画なので、混同しないようにね

実在した人物がモデルになっている

先述したように、『海の上のピアニスト』の1900は架空の登場人物ですが、実際の人物をモデルにしたキャラクターも登場します。それはジェリー・ロール・モートンです。モートンは映画では1900とのピアノバトルで印象的な役割を果たしています。この映画のシーンは単なるエンターテイメントではなく、モートンの実際の性格が非常によく反映されているため、よりリアリティを感じさせます。

モートンは、自身を「ジャズとスウィングの創始者」と自称するほどの自信家で、その自負と大胆さが映画内での彼のキャラクターに色濃く出ています。1900とのピアノ対決シーンでは、堂々とした態度で、周りの観客を魅了する演奏を披露します。1900とモートンのバトルは次第に白熱し、見事な演奏技術がクライマックスを迎える場面は見ものです!

映画を見ながら、まるでジャズクラブにいるかのような気分になれるね!
手に汗握る展開ね!ふたりの闘いの結末はいかに・・・!?

このように、『海の上のピアニスト』はフィクションとリアリティの絶妙なバランスで織り成されており、モートンのキャラクターはその一環として映画の説得力を増しているといえます。ジャズファンだけでなく、音楽と深い物語性を愛するすべての映画ファンにとって見逃せない作品です!

 

映画を彩る音楽とピアノ演奏:ネタバレ注意

「海の上のピアニスト」で登場する曲は1900の人生とリンクし、映画の感動を一層引き立てます。音楽を聴けば、映画の印象的なシーンが目に浮かんできます。ここでは、映画で特に記憶に残る曲をいくつか紹介します。

「The Legend of the Pianist」:船上での生涯を象徴するかのような曲

「The Legend of the Pianist」は、1900の伝説的なピアニストとしての人生を象徴するかのような曲です。この曲は、彼の孤独と内面的葛藤、そして人生という大海原を航海する姿をドラマチックに描き出しています。

壮大で情緒豊かなメロディーは、1900の繊細な心情を反映し、希望、悲しみ、切なさ、そして生のはかなさを感じさせます。この曲が流れるシーンでは、1900の内面に引き込まれ、1900の音楽が持つ情緒的な力を感じ取ることができるでしょう。

「Magic Waltz」:揺れる船上での心躍るピアノ演奏

「マジック・ワルツ」は、1900が嵐の夜、揺れる船内のダンスホールでピアノを演奏しながら会場をぐるぐると回るシーンで使用される曲です。激しい雷雨とは対照的に、1900が愉快で軽快なワルツを演奏する姿がなんとも愉快で魅力的なコントラストを生み出しています。

音楽があれば、どんな天気でも明るくなれる♪
楽しげに演奏しながら、豪快にガラスを割るギャップもが面白い
ちなみに、マジックワルツの作曲者はエンニオ・モリコーネではなくアメデオ・トマシというイタリア人ジャズピアニストなんだよ

「マジック・ワルツ」は、イタリア盤のサウンドトラックにのみ収録されており、日本盤には含まれていません。しかし、YouTubeではこの曲が映画のシーンと一緒に楽しめる動画があるので、ぜひチェックしてみてくださいね。日本盤サントラについては、後述します。

「愛を奏でて (Playing Love)」: 一度きりの恋を描く

劇中、特に心に響く瞬間、それは、主人公1900が船上の生涯でただ一度、真剣に恋に落ちる瞬間を描いたシーンです。1900が奏でる「愛を奏でて (Playing Love)」は、一目惚れした女性への深い恋心を音楽に込めており、その美しさと哀愁が私たちの心を強く揺さぶります。この曲を聴くと、1900の感動が伝わってくるような、まさに心を打つメロディーです。

「愛を奏でて」を聴くたびに、映画のシーンが浮かんできて、1900と彼が心を寄せた女性の甘く切ない物語に思いを馳せることができます。どのように展開するのか、そのロマンチックな音楽と共にお楽しみくださいね。

とてもロマンチックな音楽で、聴くたびにうっとりするわ♪

実は私自身、この曲があまりにも好きで、自分でもピアノで弾けるようになりたいと思い、いくつかの楽譜を手に入れました!それぞれ異なるアレンジが施されている中で、特に気に入ったのはピアニスト及川浩治さんのアレンジです。


ピアノソロ 及川浩治 SILENZIO ~海の上のピアニスト

この曲の冒頭部分は譜読みだけでもなかなか骨が折れるのですが、即興的で流れるようなメロディーは一瞬で惹きつけられるような美しさとカッコよさがあります。2か月ほど、育児の合間にこつこつ練習をして、弾けるようになった時の喜びは計り知れませんでした!

↑こちらは私の演奏動画です。撮影時は暗譜できていなかったためか、表現にあまり余裕がなくあっさりとした演奏になってしまったなぁと思います。また違った表現ができるようになったら撮り直してみたいです。

皆さんもこの甘く切ない「愛を奏でて」の魅力を、映画の物語とともに感じてみてください。聴くだけでなく、ピアノで演奏してみるのもおすすめですよ!

「Enduring Movement」: 1900とモートンのピアノ対決シーンの最高潮!

1900がモートンとのピアノバトルシーンの最後に披露するこの曲は、ただものではありません!1900の技巧と情熱が火花を散らすような一心不乱の演奏は、まさに神業で、周りの聴衆たちも驚きのあまり、文字通り「開いた口が塞がらない」ほど引き込まれます。

ふたりの対決の行方が気になる!

映画をご覧になる際は、以上に紹介した音楽にもぜひ注目して、物語を味わってみてくださいね!

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1900が恋をした少女役は誰?

先述のように、1900は船上で見かけた少女に対して淡くも強烈な恋心を抱きます。

1900が恋をした女性を演じているのはフランスの女優、メラニー・ティエリーです。その美しい容姿と繊細な演技でこの役を魅力的に演じています。

メラニー・ティエリーの演技は、1900の人生に一瞬だけ現れ、深い印象を残す重要な役どころとして、映画の物語性に深みを加えています。

楽曲一覧:日本盤サントラはイタリア盤と違う?

『海の上のピアニスト』で登場するサウンドトラックは、エンニオ・モリコーネの手によるものです。心動かされるシーンをさらに引き立てるこれらの楽曲を、ぜひチェックしてみてください。

サントラは日本盤とイタリア盤で収録曲が違う

実はサウンドトラックCDには、日本盤とイタリア盤が存在し、両者で収録されている曲が異なる部分があります。特に、イタリア盤には日本盤には含まれない曲も含まれています。

例えば、先に紹介した「Magic Waltz」や「Enduring Movement」は日本盤では聴くことができず、イタリア盤にのみ収録されています。イタリア盤と日本盤の比較はこちらのページがわかりやすいのでご参考ください。

以下は、日本盤の曲一覧です。

海の上のピアニスト オリジナル・サウンドトラック [ エンニオ・モリコーネ ]

No. 曲名 所要時間
1 "1900"のテーマ 00:01:41
2 伝説のピアニスト 00:08:07
3 ザ・クライシス 00:02:50
4 ザ・クレイヴ 00:01:49
5 友との別れ 00:02:37
6 3手のための練習曲 00:01:03
7 愛を奏でて 00:04:30
8 モーツァルト再来 00:02:02
9 チャイルド 00:02:48
10 "1900" マッドネス No.1 00:02:18
11 ダニーズ・ブルース 00:02:13
12 セカンド・クライシス 00:02:06
13 ピーチェリン・ラグ 00:02:41
14 ノクターン・ウィズ・ノー・ムーン 00:02:45
15 ビフォー・ジ・エンド 00:01:15
16 愛を奏でて (ピアノ編) 00:03:06
17 アイ・キャン・アンド・ゼン 00:02:20
18 "1900" マッドネス No.2 00:01:51
19 サイレント・グッドバイ 00:01:40
20 シップス・アンド・スノウ 00:02:31
21 ロスト・ボーイズ・コーリング 00:05:19

出典:タワーレコードオンライン

 

考察:船を降りない理由とは?主人公が選んだ運命

『海の上のピアニスト』で、主人公の1900が船を降りることを選ばなかったのはなぜでしょうか?彼の選択の背後には、自身のアイデンティティを守るという強い意志があるように感じます。1900は生まれた時からずっと船上で育ち、その場所は彼にとって予測可能で安全な「家」そのものでした。そこでは、彼はピアニストとして自己を確立し、周囲から広く認められ愛される存在でした。

しかし、外の世界は全くの未知。1900にとっては、不安と恐怖が渦巻く場所でした。一度船を降りれば、彼が船上で築いた自己のアイデンティティや存在価値を保てるかどうか、そして彼の音楽を愛してくれる人がいるのかという疑問が彼を悩ませたのだろうと感じました。

「井の中の蛙大海を知らず」ということわざがありますが、そもそも広い世界を知らなければ、自分のいる「小さな世界」がすべてです。知らないままのほうが、幸せを保つことに繋がることもありのかもしれませんね。

1900の選択を通じて、『海の上のピアニスト』は私たちに自分自身について深く考えるきっかけを与えてくれます。この映画が投げかける「自分は誰なのか」「どう生きるべきか」「真の幸せとは何か」といった問いは、自分自身の答えを見つける手がかりになるはずです。

1900が最終的に船を降りなかった理由にはさまざまな解釈があると思います。皆さんもぜひ、いろいろと思いを巡らせてみてくださいね。

まとめ:海の上のピアニストは実話でないがリアリティを感じさせる物語

いかがでしたか?「海の上のピアニスト」は実話に基づいていないものの、登場人物の感情に共感できる点が多々あるでしょう。この記事のポイントをまとめてみましょう。

記事のまとめ

  • 映画「海の上のピアニスト」はフィクションであり、実話に基づいていない
  • 船内で一生を過ごす1900(ナインティーンハンドレッド)の人生を描いている
  • 1900は架空のキャラクターだが、彼とピアノ対決を繰り広げるジェリー・ロール・モートンは実在の人物
  • 映画彩る主な楽曲には「愛を奏でて」「マジックワルツ」がある
  • 日本盤とイタリア盤のサウンドトラックでは、収録曲に違いがある
  • 「愛を奏でて」は、1900が一生に一度の恋に落ちた瞬間に奏でる曲
  • 1900が船を降りなかったのは、自己のアイデンティティを守るためと考えられる

みなさんもぜひ、素晴らしい音楽と一緒に「海の上のピアニスト」を楽しんでみてくださいね!

他にもピアノが登場する映画・アニメ作品を紹介していますので、ぜひご参考ください。

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