ある日テレビから流れたピアノの音色に、人生を懸けた挑戦を決意した一人の海苔漁師。映画『ら・かんぱねら』は、そんな奇跡のような実話をもとに、観る人の心に「挑戦する勇気」をくれる感動の物語です。
2025年の公開から話題となったこの映画ですが、「どこで見れるの?」と情報を探している方も多いのではないでしょうか。劇場での上映館はほとんどが終了し、いつからネット配信が始まるのか、今後の予定が気になりますよね。
また、キャストや主演は誰で、モデルとなった漁師の実話はどんな内容なのか、そして観た人の評価や口コミも気になるところです。
この記事では、映画『ら・かんぱねら』の視聴方法から、物語の背景、作品の深い魅力まで、この記事一本で完全に理解できるよう徹底解説します。
こんな方におすすめ
- 映画『ら・かんぱねら』の上映情報・視聴方法が気になる
- ネット配信やDVD化の最新情報を心待ちにしている
- 主演キャストや、モデルになった漁師ピアニストの物語を知りたい
- 「ラ・カンパネラ」がどれほど難しいのか興味がある
映画ら・かんぱねらはどこで見れる?2025年最新の上映館と配信情報
- 最新の上映情報は公式サイトで!今後の劇場公開予定
- ネット配信やDVDで観られるようになるのはいつ?
最新の上映情報は公式サイトで!今後の劇場公開予定
映画『ら・かんぱねら』は、2025年1月の佐賀県での先行公開以降、全国の劇場で順次上映されてきましたが、残念ながら現在、ほとんどの劇場で上映期間が終了しています。
しかし、ごく一部の劇場で限定的な上映が続いている可能性や、今後アンコール上映が行われる可能性もゼロではありません。最も確実な情報を得るためには、以下の公式サイトを定期的に確認することをおすすめします。

東京と大阪の詳しい上映館情報
「東京」や「大阪」での上映情報を探している方も多いかと思います。参考として、2025年に上映された、または予定されている主要な劇場を以下にまとめます。
残念ながら、現在は上映終了している場合も多いので、ご注意ください。
地域 | 劇場名 | 上映状況 / 期間(2025年7月時点) |
東京都 | ユーロスペース(渋谷) | 5月9日~6月19日(上映終了) |
イオンシネマ板橋 | 7月4日~(上映中) | |
CINEMA NEKO(青梅) | 6月27日~7月17日(上映中) | |
イオンシネマ多摩センター | 2月21日~3月6日(上映終了) | |
イオンシネマ日の出 | 2月21日~3月6日(上映終了) | |
大阪府 | シネ・ヌーヴォX(九条) | 7月5日~上映中 |
イオンシネマ シアタス心斎橋 | 5月30日~6月19日(上映終了) |
ネット配信やDVDで観られるようになるのはいつ?
「劇場での鑑賞は難しい」「自宅でゆっくり観たい」という方にとって、最も気になるのがネット配信やDVD化の予定でしょう。
現時点(2025年後半)で、NetflixやAmazonプライムビデオといった動画配信サービス(VOD)での配信や、DVD/Blu-rayの発売に関する公式な発表はまだありません。
一般的に、映画が劇場公開されてから配信・ソフト化されるまでは半年から1年ほどかかるケースが多いため、今後の情報解禁が待たれます。
こちらも最新情報については、映画の公式サイトでのアナウンスを待つことになります。
映画ら・かんぱねらはどんな物語?あらすじと基本情報
- 主人公のモデルは実在する海苔漁師ピアニスト
- 主要キャストと主演俳優は誰?
- この映画は実話?ドキュメンタリーとの違い
主人公のモデルは実在する海苔漁師ピアニスト

出典:徳永義昭さん公式サイト
この映画の感動の源は、驚くべき実話に基づいている点にあります。物語のモデルとなったのは、佐賀県有明海で海苔養殖業を営む徳永義昭さんです。
高校卒業から40年以上、海苔漁師一筋だった徳永義昭さんの人生は52歳の時に一変します。パチンコで大負けし虚無感に襲われていたある日、テレビから流れてきたピアニスト、フジコ・ヘミングさんの演奏するリストの「ラ・カンパネラ」に衝撃を受けます。
その輝くような音色に心を奪われた徳永義昭さんは、「俺もこの曲を弾いてみたい!」と、誰もが無謀だというような挑戦を始めるのです。
主要キャストと主演俳優は誰?

主演の伊原剛志さん 出典:佐賀新聞
この奇跡の物語をスクリーンで体現するのは、実力派の俳優陣です。
主人公の漁師・徳田時生(モデル:徳永義昭さん)を演じるのは、主演の伊原剛志さんです。そして、夫の挑戦を支える妻・奈々子役を南果歩さんが務めます。
その他、物語の鍵を握る老ピアニスト役に大空眞弓さん、父親役に不破万作さん、息子役に緒形敦さんといった俳優陣が脇を固めています。
監督は、本作で監督デビューを果たしたベテランプロデューサーの鈴木一美さんです。
この映画は実話?ドキュメンタリーとの違い
本作のリアリティから「ドキュメンタリーなの?」という疑問を持つ方もいますが、映画『ら・かんぱねら』は、実話に「基づいた」劇映画(フィクション)です。
主人公の名前が徳田時生(モデルは徳永義昭さん)のように変更されていることからもわかるように、物語をよりドラマチックに構成するための創作が含まれています。
モデルとなった徳永義昭さんご本人を追った作品としては、NHK Eテレで放送されたテレビドキュメンタリー番組『漁師と妻とピアノ』があります。これらは別の作品ですので、混同しないようにしましょう。
有料にはなりますが、NHKオンデマンドで視聴可能ですので、気になるかたはぜひチェックしてみてくださいね♪
映画ら・かんぱねらの評価・口コミは?観客のリアルな感想
- 高評価の口コミ:涙と勇気をもらえる感動の物語
- 低評価の口コミ:気になる点や合わなかった人の意見
- 主要映画サイトでの評価スコア
高評価の口コミ:涙と勇気をもらえる感動の物語
本作は観客から非常に高い評価を得ており、レビューでは「涙が止まらなかった」「明日への勇気をもらえた」といった声が数多く見られます。
特に、年齢に関係なく新しいことに挑戦する主人公の姿や、夫の無謀な夢を最初は反対しながらも最後は最大の理解者となる妻との温かい家族の絆に、胸を打たれたという感想が目立ちます。
また、SNS(X)上では、ピアノ経験者だからこそ分かる「ラ・カンパネラ」の難しさと、それゆえの主人公への深い共感や称賛の声が多く見られました。
昨日ライブの前に映画『ら・かんぱねら』鑑賞。ピアノを全く弾いた事のない52歳の海苔漁師の男性がリストの『ラ・カンパネラ』に挑戦する物語。私もピアノ教室に通っているのでその難しさは分かる。分かるからこそ挑戦しようとすらしない。それを成し遂げた主人公の演奏に号泣。素晴らしい物語でした。 pic.twitter.com/3gtY8zuY3u
— イケダカズミ (@sumotsukuren) July 6, 2025
さらに、「これが実話だという事実」と、主演の伊原剛志さんが実際にピアノを猛特訓して撮影に臨んだという背景が、物語に圧倒的な説得力を与えています。
驚くべきことに、劇中のピアノ演奏はすべて伊原剛志さんご自身によるものだそうです。この事実は、伊原さん本人のポストでも明かされています。
単なる役作りにとどまらないその真摯な姿勢が、音にエネルギーとして乗り、観る者へさらなる感動を届けているようです。
私が全部自分で弾きました。 https://t.co/lCDKDSB9Pc
— 伊原剛志 Tsuyoshi Ihara (@ihara184) February 22, 2025
低評価の口コミ:気になる点や合わなかった人の意見
全体的に絶賛の声が多い一方で、ごく一部ですが建設的な批評も見られました。
具体的には、クライマックスの演奏シーンについて「少し冗長に感じた」「演出がくどい」といった、演出の長さに関する指摘です。
感動を最大限に高めるための演出が、一部の観客には少し感傷的に映ってしまった可能性が考えられます。
主要映画サイトでの評価スコア
本作は、主要な映画情報サイトにおいて、非常に高い評価を獲得しています。
例えば、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」では平均スコア4.0を、また「映画.com」でも平均スコア3.9を記録しており(2025年7月時点)、多くの観客が本作に満足し、感動を受け取ったことが客観的な数字からも伺えます。
ピアノや音楽の経験にかかわらず、普遍的なテーマと俳優陣の熱演が、幅広い層の心に響いていることの証と言えるでしょう。
物語の核「ラ・カンパネラ」はどんな曲?【難易度も解説】
- 主人公の人生を変えた「小さな鐘」
- プロも尻込みする「超絶技巧曲」としての難易度
- なぜこの曲が物語の核なのか
主人公の人生を変えた「小さな鐘」
映画のタイトルにもなっている「ラ・カンパネラ」は、イタリア語で「小さな鐘」を意味します。
作曲家フランツ・リストは、ピアノの高音域で繰り返される「レ♯」の音を使い、軽やかにキラキラと鳴り響く鐘の音を見事に表現しました。
この透明感あふれる輝かしい音色こそが、主人公の徳永義昭さんをはじめ、多くの人々を惹きつける魅力の源泉です。
プロも尻込みする「超絶技巧曲」としての難易度
この曲の難易度は、ピアノのレパートリーの中でも屈指の「超絶技巧曲」として知られています。プロのピアニストでさえ尻込みするほどの難しさで、その理由は鍵盤上を高速で正確に飛び回る「巨大な跳躍」や、指がもつれてしまいそうな「高速なパッセージ」にあります。

徳永さんご本人の手 出典:映画『ら・かんぱねら』公式サイト
映画では、楽譜も読めない徳永義昭さんが、このゴツゴツとした漁師の手で難曲に挑む姿が描かれます。
実は4歳からピアノを続けている私も、中学生のときにラ・カンパネラに強く憧れて全音ピースの楽譜を買ったことがあります。しかし、譜読みが苦手ですぐに挫折してしまい、その楽譜は今も実家に眠っています…。
だからこそ、完全な初心者の状態からこの曲を弾けるようになるまで努力し続けた徳永さんの姿勢には感服するばかりで、挑戦さえ諦めた過去の自分が恥ずかしくなりました。
その挑戦がいかに常識外れであったか、この曲の技術的な難しさについて、以下の記事でより専門的に解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
▶ 参考記事:ラ・カンパネラの難易度は?どんな曲?習得に何年かかるのか解説!
そして、徳永さんは「憧れのフジコ・ヘミングさんの前で演奏する」という夢まで叶えました。
↓の動画の中で、演奏を聴いたフジコさんは、徳永さんの人間性によって自然に良い音が出ている、と話されていて、その言葉に私もとても共感しました。
徳永さんの演奏は、一音目からその心の温かみや実直な美しさが伝わってきて、まっすぐにピアノへ向き合う姿勢に心を打たれ、自然と涙があふれてしまいます。

なぜこの曲が物語の核なのか
それは紛れもなく「ラ・カンパネラ」という一曲こそが、一人の海苔漁師の人生を根底から変えたからでしょう。
もし徳永義昭さんがあの日、この曲に出会わなければ、物語は始まりませんでした。パチンコに明け暮れる日常からの決別、そしてピアノ講師である妻に「絶対無理」と言われたことへの反骨精神。
美しい音楽への「憧れ」と、自分を変えたいという「渇望」、そして「反骨精神」という人間的な感情が、「ラ・カンパネラを弾く」という途方もない夢へと彼を駆り立てたのです。
映画ら・かんぱねらの魅力を3つのポイントで解説
- 魅力1:主演・伊原剛志の役を超えたピアノ演奏
- 魅力2:佐賀の美しい風景とリアルな海苔漁の世界
- 魅力3:対立から理解者へ、心温まる家族の絆
魅力1:主演・伊原剛志の役を超えたピアノ演奏

出典:佐賀経済新聞
この映画のリアリティを支える最大の魅力は、主演・伊原剛志さんの役を超えた取り組みにあります。
本格的なピアノ経験がなかった伊原剛志さんは、モデルとなった徳永義昭さんの挑戦を自ら追体験するため、撮影前の約半年間、1日6時間にも及ぶピアノの猛特訓を一日も休まず続けたといいます。
手首の痛みや、鍵盤を見続けることで気分が悪くなる「鍵盤酔い」を乗り越えて撮影された演奏シーンは、単なる演技を超えたドキュメンタリーのような迫力があり、強い感動を与えてくれます。
魅力2:佐賀の美しい風景とリアルな海苔漁の世界

イメージ画像
本作は、佐賀という土地の物語でもあります。スクリーンには、雄大な有明海の自然や、厳しくも美しい海苔漁の世界がリアルに映し出されます。
特に、冬の冷たい海に膝まで浸かりながら行われる過酷な作業風景や、何十年もの漁で節くれ立ったゴツゴツの漁師の手と、繊細なピアノの鍵盤との対比は鮮烈です。
この全く相容れない二つの世界が一人の男の情熱で結びつく様子は、物語の核心を象徴しています。
魅力3:対立から理解者へ、心温まる家族の絆
この物語は、挑戦する一人の男を支えた家族の物語でもあります。妻の奈々子(モデル:千恵子さん)は、自身がピアノ講師であるからこそ、夫の挑戦がどれほど無謀かを知っていました。
だからこそ、最初の言葉は「絶対無理!」でした。
しかし、この一言が夫の反骨精神に火をつけます。そして、夫の本気の挑戦を目の当たりにするうち、彼女は最大の理解者へと変わっていきます。
夫を想うがゆえの対立から、深い愛情で支える理解者へと変わっていく妻の姿、そして家族の絆は、本作の大きな見どころであり、多くの観客の涙を誘います。
まとめ:映画『ら・かんぱねら』の魅力と視聴方法
この記事では、奇跡の実話を基にした映画『ら・かんぱねら』はどこで見れるのかという視聴方法から、物語の背景、そして心を揺さぶる魅力のご紹介しました。
「新しい挑戦に、遅すぎることなんてない」という力強いメッセージを、ぜひご自身の目で確かめてみてくださいね。
最後に、本記事の重要なポイントをチェックリストとしてまとめます。
ポイント
- 映画のモデルは佐賀県で海苔漁を営む徳永義昭さん
- 52歳でフジコ・ヘミングさんの演奏を聴きピアノを始めた
- 主演の伊原剛志さんは実際にピアノを猛特訓して撮影に臨んだ
- ラ・カンパネラはイタリア語で小さな鐘を意味する
- ラ・カンパネラはプロでも難しい超絶技巧曲として知られる
- 劇場公開はほぼ終了しており今後の上映は公式サイトで要確認
- ネット配信やDVD化の予定はまだ公式発表されていない
- 本作はドキュメンタリーではなく実話に基づく劇映画である
- 佐賀の地域社会が撮影に全面協力して作られた
- 挑戦を支えた温かい家族の絆も大きな見どころ